Excelである程度の機能を作っていくと、必ずと言っていいほど関数のネスト(入れ子)が発生してきます。
例えば、A1セルに点数が入っていて、点数に応じて「優」「良」「可」「不可」という表示をさせようと思うと、以下のような数式を入力することになります。
「=IF(A1>=90,"優",IF(A1>=80,"良",IF(A1>=70,"可","不可")))」
はじめのIF関数でA1セルが90以上かを判断し、90以上ならば「優」と表示し、そうでない場合は次のネストされたIF関数で80以上かどうかの判断を行います。ここで80以上ならば「良」の表示を行い、そうでなければ更にネストされたIF関数で70以上かどうかの判断をしています。
実務ではこの程度のネストはよくあることですが、読み辛いのが難点です。
ネストされた関数も、改行を入れたり、インデント(字下げ)をすることで随分読みやすくすることができますから、読みにくいなぁというときは数式を整形してみてはいかがでしょう。
=IF(A1>=90,"優",IF(A1>=80,"良",IF(A1>=70,"可","不可")))
↑の数式は改行やインデントをして
↓のように記述できます
IF(A1>=80,"良",
IF(A1>=70,"可","不可")
)
)
改行は、通常セル内改行をするのと同じように[Alt]+[Enter]キーを押してください。
インデントは、半角スペースを複数入れることで行えます。
1行だと読みづらい数式も、適切な改行と字下げで、読みやすくなっていると感じられるのではないでしょうか。
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