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すべての行を表示するExcelマクロ

対象：Excel2007, Excel2010, Excel2013, Windows版Excel2016

「excel vba 非表示行を一斉表示」
「エクセルマクロ非表示行の表示」
といった検索で、このサイト・インストラクターへのネタ帳のアクセスがありました。

ワークシート上の非表示に設定されている行をすべて再表示するには、Excel VBA（Visual Basic for Applications）で、どのようなコードを書けばいいのかを探していた方による検索です。

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アクティブシートの行をすべて表示するサンプルマクロ

以下のような1行のマクロで、アクティブなワークシート上の行がすべて表示されます。

Sub すべての行を表示する_アクティブシート()
　Rows.Hidden = False
End Sub

行全体を表すRangeオブジェクトのHiddenプロパティを、Falseに設定すれば行が表示されます。

「非表示になっていた場合に再表示する」
のような、If文を考えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、有無を言わさず全部表示すればいいのでIf文は不要です。

行全体を表すRangeオブジェクトを取得するオブジェクト式はいくつかありますが、ここではシンプルなコードになるRowsプロパティを利用しています。

Rowsプロパティに引数を指定しなければ、すべての行を表すRangeオブジェクトが取得できます。
なお、Rowsプロパティは、グローバルメンバーですから上位のオブジェクト式を省略しています。

RowsではなくCells.EntireRowを使う場合

上記のSubプロシージャでは、行全体を表すRangeオブジェクトを返すRowsプロパティを使って
　　Rows.Hidden = False
としていますが、Cellsプロパティを使って、
　　 Cells.EntireRow.Hidden = False
としても同じです。

Cellsプロパティに引数を指定しない場合は、すべてのセルを表すRangeオブジェクトが取得できます。

Range.Hiddenプロパティは、行全体や列全体を表すRangeオブジェクトでのみ使えるプロパティですから、行全体を表すRangeオブジェクトを返すEntireRowプロパティを組み合わせたオブジェクト式にしています。

すべてのシートのすべての行を表示するサンプルマクロ

アクティブなブックの、すべてのワークシートの行を、すべて表示するなら以下のようなマクロです。

Sub すべての行を表示する_アクティブブック()
　Dim sh As Worksheet

　For Each sh In Worksheets
　　sh.Rows.Hidden = False
　Next sh
End Sub

アクティブブックの全ワークシートに対してFor each～Nextループを回して、
　　For Each sh In Worksheets

個々のシートで先のマクロと同じ方法で、すべての行の表示を行っています。
　　　sh.Rows.Hidden = False

すべての行を表示するオブジェクト式は、CellsプロパティとEntireRowプロパティを使って、
　　　sh.Cells.EntireRow.Hidden = False
としてもOKです。

For～Nextループを使って全シートのすべての行を表示するサンプルマクロ

同じことをFor Each～Nextループではなく、For～Nextループでももちろんできます。

Sub すべての行を表示する_アクティブブック_For()
　Dim i As Long

　With Worksheets
　　For i = 1 To .Count
　　　.Item(i).Rows.Hidden = False
　　Next i
　End With
End Sub

上記のSubプロシージャの、
　　With Worksheets
　　　For i = 1 To .Count
　　　　.Item(i).Rows.Hidden = False
　　　Next i
　　End With
は、Withステートメントを使わずに、
　　For i = 1 To Worksheets.Count
　　　Worksheets(i).Rows.Hidden = False
　　Next i
と書いてもOKです。