「word vba anchor」
といった検索キーワードでのアクセスが時折あります。
Word VBAの、Shapeオブジェクトに用意されているAnchorプロパティについて、
調べていた方による検索でしょうか。
Word VBAとPowerPoint VBAのShapeは似ている
Word VBAのShapeオブジェクトは、拙著『いちばんやさしいPowerPoint VBAの教本』のChapter 5~6で解説しているPowerPoint VBAのShapeオブジェクトと、よく似たオブジェクトです。
どちらのShapeオブジェクトにも、図形に関連するデータを取得するためのプロパティや図形を操作するメソッドが、多数用意されています。
PowerPoint VBAのShapeにAnchorはない
しかし、そもそものアプリケーションが異なるわけですから、違っている部分も当然あります。
PowerPoint VBAとWord VBAのShapeオブジェクトで大きく違う点のひとつが、Anchorプロパティです。Word VBAのShapeにはAnchorプロパティがありますけれど、
PowerPoint VBAのShapeにAnchorプロパティはありません。
アンカーは、浮動オブジェクトがWord文書内でどの段落に所属するかを表すものだからです。
Word VBAのShape.AnchorはRangeを返す
そんなWord VBAのShape.Anchorプロパティの戻り値には注意が必要です。
Shapeオブジェクトに用意されているAnchorプロパティは、Word VBAの重要なオブジェクトのひとつRangeオブジェクトを返します。
オブジェクトブラウザーのShape.Anchorを選択したとき、詳細ペインに「As Range」と表示されるとおりです。
もちろんこのRangeはWord VBAのRangeです。Excel VBAのRangeとは、たまたま同じ名前になっているだけで、まったく別のオブジェクトです。
Shape.Anchorプロパティは、Anchorといった名前のオブジェクトを返すわけではありません。オブジェクトブラウザーのクラスペインに「Anchor」が表示されないことで確認できるとおり、Word VBAにAnchorという名前のオブジェクトは存在しません。
最終更新日時:2020-03-27 10:27
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