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NPV関数を使って正味現在価値(Net Present Value)を求める方法をご紹介しました。

あの説明を読んだ方の中には
「これってNPV関数使わなくてもPV関数でもいいんじゃないの?」
といった疑問を持つ方もいらっしゃるはずです。

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そう、先日のような将来生まれるキャッシュフローが毎年同額の場合、PV関数でも正味現在価値(Net Present Value)は求められます。

▼操作方法:正味現在価値を計算する
※C2セルに割引率、B8セルに年数、C5セルに初期投資額、C8セルに1年目から3年目に生み出される同額のキャッシュフローが入力されているとき、E10セルに正味現在価値を計算する例

E10セルに
「=PV(C2,B8,-C8)+C5」
という数式を入力する

毎年同額のキャッシュフローが生まれる場合、上記のようにPV関数の
 第1引数・利率には割引率
 第2引数・期間には年数
 第3引数・定期支払額には毎年生まれる同額のキャッシュフロー
をそれぞれ指定して得られる値と、初期投資額を合計すれば正味現在価値が求められます。

▼サンプルファイル(003289.xls 38KByte)ダウンロード

サンプルファイルの「NPVとPV(同額CF)」シートには、先日のNPV関数で正味現在価値を求める例と、上記の数式を追加した例とを作成してあります。

C2セルの割引率や、C8セルの生まれるキャッシュフローの値を変更しても、C10セルとE10セルに同じ値が計算されることをご確認ください。

NPVを求めるのにNPV関数を利用する意味が出てくるのは、サンプルファイルの「NPVとPV」シートのようなときです。

実務ではこういう例のほうが一般的だと思いますが、毎年生み出されるキャッシュフローの値が異なるケースです。

毎年の生まれるキャッシュフローが異なるようなときにPV関数でNPVを求めようとすると、生み出されるキャッシュフローの現在価値を個別に計算して、それらを合計したものと初期投資額とを合計する必要が出てきます。

しかし、毎年生み出されるキャッシュフローが異なっていてもNPV関数なら
「=NPV(C2,C6:C8)+C5」
という、同額キャッシュフローの場合と同じ数式で計算できてしまいます。

サンプルファイルの「NPVとPV」シートのE6:E8シートには「=PV($C$2,B6,,-C6)」といった毎年のキャッシュフローの現在価値を求める数式、E10セルにはそのキャッシュフローの現在価値と初期投資額を合計する「=SUM(E6:E8)+C5」という数式が入力してあります。

NPV関数を使って
「=NPV(C2,C6:C8)+C5」
とするほうが簡単に正味現在価値を求められることがご理解いただけるでしょう。

NPV関数では生み出されるキャッシュフローの金額が、同額であっても同額でなくても同じ数式で正味現在価値が求められますが、PV関数を使ってキャッシュフローが同額でないときに正味現在価値を求めようとすると面倒だということです。

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