ベータ版「Python in Excel」のサンプルには本来不要なimport文の書かれるものがある

2023年9月時点でベータ版の「Python in Excel」では、［数式］タブの［Pythonの挿入］ボタン－［Pythonサンプルを試す］コマンドを選択すると、

下図のような［Python in Excel（プレビュー）］作業ウィンドウが表示されて、

ここから外部ライブラリを使ったワークシートを試すことができます。

本来は不要なコードの書かれているPython in Excelのサンプル

ベータ版ということもあって、このサンプルの中には、本来なら必要のないコードが書かれているものがあることをお伝えしておきます。

5つのサンプルの中で、matplotlib（マットプロットリブ）を使った、［散布図を作成する］と、

seaborn（シーボーン）を使った［ペアプロットを作成する］と、

［線形回帰を生成する］

の3つには、Python in Excelでは不要なはずのimport文が書かれています。

［散布図を作成する］では、下図のようなサンプルが作成され、

［ペアプロットを作成する］と、［線形回帰を生成する］では、下図のようなサンプルが作成されます。

import文をコメントアウトしても実行できる

それぞれの最初に書かれているimport文

import matplotlib.pyplot as plt

import seaborn as sns

の先頭に、Pythonでコメントにするための記号「#」を入力してコメントアウトし、

# import matplotlib.pyplot as plt
plt.scatter(xl("IrisDataSet3[sepal_length]"), xl("IrisDataSet3[sepal_width]"))
plt.xlabel('sepal_length')
plt.ylabel('sepal_width')
plt.title('Sepal length and width analysis')

# import seaborn as sns
sample_df = xl("IrisDataSet5[#すべて]", headers=True)
pairplot = sns.pairplot(sample_df, vars=["sepal_length", "sepal_width", "petal_length", "petal_width"])

# import seaborn as sns
sample_df = xl("IrisDataSet6[#すべて]", headers=True)
sns.regplot(data = sample_df[["sepal_length","petal_length"]], x = "sepal_length", y = "petal_length")

といったコードにしても、特にエラーは発生することなくグラフが作成されます。

Python in Excelでは、以下のimport文が事前に実行されているためです。

import numpy as np
import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt
import statsmodels as sm
import seaborn as sns
import excel

どの外部ライブラリをimport不要で使用できるようにするのかは、ベータ版がリリースされる直前に決まったということなのでしょうか。

それとも、import文のサンプルとして、matplotlibとseabornについてはあえて残したのでしょうか。

• 1番「Python in Excel」らしいサンプル

最終更新日時：2023-09-19 16:30