テキストの折り返し設定をまとめて変更するPowerPointマクロ

「powerpoint vba テキストボックス 折り返し」
という検索で、このサイト・インストラクターのネタ帳へのアクセスがありました。

テキストボックスや図形には、［図形内でテキストを折り返す］という設定項目があります。

これを一括変更するVBA（Visual Basic for Applications）のコード・マクロを探している方による検索でしょう。

ダイアログボックスや作業ウィンドウを表示して、たくさんのテキストボックス・図形で設定変更を行うのはたしかに面倒そうです。

こんなときにマクロを使いたいと感じるのはとても納得できます。

アクティブなスライドの全図形のテキストの折り返しを変更するサンプルマクロ

以下のようなマクロで、アクティブスライドの全図形の［図形内でテキストを折り返す］チェックボックスをOnにすることができます。

アクティブなスライド上の、
　With ActiveWindow.Selection.SlideRange

すべての図形にループを回して、
　For Each shp In .Shapes

TextFrameオブジェクトのWordWrapプロパティをmsoTrueにしています。
　　shp.TextFrame.WordWrap = msoTrue

［図形内でテキストを折り返す］チェックボックスをOffにしたいときは
　　shp.TextFrame.WordWrap = msoFalse
としてください。

テキストボックスのテキストの折り返しを変更する場合

テキストボックスの、テキストの折り返しだけを変更したい場合、全図形に対するループ処理を以下のようにするといいでしょう。

　For Each shp In .Shapes
　　With shp
　　If .Type = msoTextBox Then
　　　.TextFrame.WordWrap = msoTrue
　　End If
　　End With
　Next shp

ShapeオブジェクトのTypeプロパティが、msoTextBoxだったらという条件分岐文を入れれば、テキストボックスの、テキストの折り返しだけを変更できます。
　　With shp
　　If .Type = msoTextBox Then
　　　.TextFrame.WordWrap = msoTrue

アクティブなプレゼンテーションファイルの全図形のテキストの折り返しを変更するサンプルマクロ

以下のようなマクロで、アクティブなプレゼンテーションファイルの、全スライドの全図形の［図形内でテキストを折り返す］チェックボックスをOnにすることができます。

アクティブなプレゼンテーションファイルの、
　With ActivePresentation

全スライドにループを回して、
　For Each sld In .Slides

それぞれのスライドで、全図形にループを回して、
　　For Each shp In sld.Shapes

TextFrame.WordWrapプロパティをmsoTrueにしています。
　　　shp.TextFrame.WordWrap = msoTrue